
戦後の競馬黄金期を支えた栗東の名伯楽。元JRA調教師として数十年に渡り活躍し、ホースメンテスコで第39回桜花賞を制すなどGI馬を始めとした多数の名馬を育成してきた。また、親分肌の熱血漢として、多くの人材も育て上げた。タップダンスシチーでジャパンカップを制するなど現在栗東で活躍中の佐々木晶三師や、競馬学校教官という異色の経歴を持つ崎山博樹師も中村武志の愛弟子。策士といわれる佐々木晶師の厩舎経営手腕も、中村武志の元で学んだといっても過言ではない。さらに調教師勇退後、それまでの実績や秀でた相馬眼を見込まれて、旧えりも農場(現エクセルマネジメント)の牧場長に就任した。エリモシック(97年エリザベス女王杯)やエリモエクセル(98年オークス)といったGI馬や、エリモブライアンやエリモダンディーといった重賞優勝馬の育成にも携わり、同牧場の黄金期を支えた。現役で活躍中の愛弟子がトレセン内に多数おり、さらに牧場長として築き上げた生産関係者との広い人脈もある。自身の相馬だけでなく特出した情報網で競馬エージェントチームの追い切り分析を統括している。


レース当週の追い切りは、出走各馬のレースに向けた調整具合を把握する重要な予行演習。マスコミ記者の多くは時計や陣営のコメントを元に状態の良し悪しを判断しとるようで、それよりも重要な着眼点である歩様、肉付き、フットワーク、気合いの乗り方などが十分に反映されていない場合が多いんですわ。これは先に挙げた項目が普通の記者連中にはわかりづらいからなんです。わしらのようなしっかりとした馬を見る眼がないと厳しいんやろね。陣営のコメントなんかでも、彼らはライバル陣営を牽制する意味でも本当のことなんかいいまへん。そういった話も気心知れてる身内にしか明かさないものなんですよ。わしが引っ張る追い切りチームは、現役でがんばっとる弟子たちから本音も聞きだしてくるから、正確な情報をしっかりつかんどるわけです。確かな眼と確かな情報があれば、追い切り分析を行うことでレース展開が大体みえてきます。


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